バングラデシュやベトナムでは,1990年代頃より,顕著な地下水の重金属汚染が確認されています.特にヒ素汚染については深刻であり,村落住民が生活用水として利用する井戸水からヒ素が検出されており,このヒ素汚染水を長年引用することにより,重大な健康被害が多数確認されています. これらの地下水ヒ素汚染の要因としては,バングラデシュではヒマラヤ山脈の地下水からの流出,ベトナム紅河デルタでは地質年代が異なる地...
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閉鎖性水域の富栄養化に伴う藍藻類の異常増殖現象に起因するアオコ現象は,景観,臭気,利水など様々な問題に影響を及ぼします.アオコを形成する藍藻類の動態については,光合成および呼吸のバランスにより能動的鉛直移動が可能なことや,早朝に表層に集積し日中に拡散することが報告されていますが,連続かつ長期的な観測および分析が困難なことから,気象変動等に対する長期的な応答特性については未解明な点が多いのが現状です...
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近年,環境負荷が高い集約型養殖から脱却し生態系復元を目指す動きとして,特に東南アジア諸国において,環境配慮型の粗放養殖に回帰する動きがあります.粗放養殖は,自然地形を利用して養殖池を構築し,周辺の河川水および潮汐流を利用して水管理を行い,水環境に含まれる生物を給餌する養殖手法です.この粗放養殖は,環境復元・改善効果が認められていますが,環境水理学的には,水環境異常を誘起しやすい養殖手法と考えられま...
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ジャカランダ(Jacaranda mimosifolia)はアルゼンチン北部の乾燥した亜熱帯地域に自生する高木性の花木である.本種は初夏,青藤色の花を枝先に房状につけ,その美しさから世界三大花木のひとつとされる.ジャカランダは世界各地の温暖な地域で街路樹や庭園木として植えられているが,播種から開花までには10年以上を要し,しかも開花時には10mほどの樹高となるため鉢物としての利用はほとんど見られな...
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日本では、シイタケなどのキノコ類は、菌床培地と呼ばれる方法で生産されている。菌床培地は原料として、おが粉などの木質基材と小麦ふすまなどの栄養源などで構成されている。近年の健康志向や巣ごもり需要の高まりから、キノコ類の生産が増加とともにおが粉の消費量も増加している。おが粉の原料となる落葉広葉樹林は年々減少傾向にあるため、キノコの栽培に適したおが粉の供給不足を招く可能性が示唆される。さらに、菌床栽培後...
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「ハマタマボウキ」は,世界で唯一我が国に自生するアスパラガス属固有種として知られており,絶滅危惧種に指定されている。この植物は,食用アスパラガスとの交雑が可能な事から有用遺伝資源として世界的に注目されているため,早急な保全対策が求められる。研究代表者らの先行研究では,ハマタマボウキに感染可能な複数種の植物病原菌類による新病害を記載している。また,研究代表者らの現地調査から,自然感染している発病株の...
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資源リサイクル化が進んでいない浄水汚泥と廃紙を有効活用するために、浄水汚泥に付加価値の高い微生物を付与・固定し、新たな農業用資材を開発することである。農業用資材の原料構成として、主効果を有用微生物、単体(吸着剤)を浄水汚泥、微生物の栄養源となる紙質廃棄物からなる世界初の高機能な農業資材の開発を実施してきた。福岡県の園芸資材製造メーカーと共同で土壌サプリメントを開発して,土壌サプリメントを添加した...
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ロコトトウガラシ(Capsicum pubescens)は南米アンデス地方で栽培されているトウガラシの一種で,完熟果実は鮮やかな赤色,オレンジ色または黄色,果形はピーマンに似ており辛味は強いが果肉の水分含量が多く,我が国でも新鮮果実での利用が期待できる新規な辛味トウガラシである.現在,世界各地で栽培されているトウガラシ類のほとんどは自家和合性だが,ロコトは例外的に強い自家不和合性を示す.しかし,染...
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