熱帯作物・環境部門
教授・センター長 宮島 郁夫 Ikuo MIYAJIMA
【専門】熱帯園芸学
【近年の研究】南アメリカの亜熱帯地方原産の花木であるジャカランダ(Jacaranda)の種間交雑による新品種の育成、同じく南アメリカ原産のロコトトウガラシ(Capsicum pubescens)の倍数性育種に関する研究、さらに、南アジア原産の食用カラスウリ(Trichosanthes dioica)の日本への導入試験も行っています。
【研究キーワード】熱帯園芸、花卉、野菜、育種、有用植物資源
【研究業績情報】https://hyoka.ofc.kyushu-u.ac.jp/search/details/K002580/index.html
助教 細石 真吾 Shingo HOSOISHI
【専門】熱帯昆虫学
【近年の研究】熱帯アジア地域のアリ類の分類や系統、生物地理、多様性について研究している。アリ類は陸上生態系において高いバイオマスを持つ重要な構成要素であるが、熱帯地域では学名未詳な種が多いために正確に多様性を把握できない状態である。その分類学的問題を解決するために、国内外での野外調査でサンプルを収集し、形態観察と分子生物学実験から種多様性の解明を行っている。また、森林伐採やプランテーション化、火入れによる人為的攪乱や、洪水や温暖化による攪乱がアリ群集に与える影響について、DNAバーコーディングや多変量解析を用いて明らかにしている。
【研究キーワード】熱帯アジア、アリ類、生物多様性
【研究業績情報】https://hyoka.ofc.kyushu-u.ac.jp/search/details/K004204/index.html
地水・環境保全部門
准教授 松元 賢 Masaru MATSUMOTO
【専門】環境微生物学
【近年の研究】熱帯・亜熱帯地域の基幹農作物であるイネ並びに転換畑農作物に感染する土壌伝染性の植物病原菌類の簡易・迅速検出技術の開発、土壌中における微生物群集の生物多様性および、これらの病原菌類の簡易モニタリング技術の開発を通じ、熱帯・亜熱帯地域における農水産業への貢献、ならびにこれら病原菌類の生物多様性および土壌生態学的研究への基礎的研究へ貢献している。特に、植物を利用した土壌伝染性植物病原期類の防除、植物農薬、あるいは農作物の生育に有利に働く雑草類を利用した有機農業法の開発、細胞を構成する菌体脂肪酸の情報は、ポストゲノム的な有用微生物の早期診断や簡易検出を可能にするものとして将来有用な技術となるものと期待している。現在では、地球社会統合科学府において、地球上に存在する目に見えない「微生物」の世界に着眼し、「地球環境を守る微生物の役割と応用」を目的とした研究を展開しています。主に、熱帯農作物の栽培環境に生息する土壌病原菌類の検出・診断に関する技術開発や、土壌微生物の遺伝的多様性の解析に関する研究を中心に行っています。さらには、ベイトトラップ法による微生物診断や微生物を利用した生物農薬の開発、廃棄古紙を栄養源とする有用微生物の機能に着目した,新規土壌改良資材の開発に関する研究を産官学の共同研究として実施している。
【研究キーワード】農業環境微生物、植物病原菌類、土壌微生物、リゾクトニア、フザリウム、トリコデルマ
【研究業績情報】https://hyoka.ofc.kyushu-u.ac.jp/search/details/K001636/index.html
国際開発部門
教授・副センター長 百村 帝彦 Kimihiko HYAKUMURA
【専門】自然資源管理、政治生態学、東南アジア地域研究
【近年の研究】昨今、経済や社会のグローバル化にともない自然資源のあり方が大きく変容しつつあります。そのような中、生物多様性の保全・地球温暖化対策・脱炭素社会の推進・SDGs概念の普及など、自然資源を保全するためのさまざまな対策が導入されています。
百村の担当する自然資源管理学研究室では、これら森林とその周辺地域における自然資源管理のあり方を、フィールドワーク、政策研究や文献調査をもとに行っています。
主な研究テーマは、以下の通りです。
「政治生態学の視点からの自然資源管理」
「地球温暖化問題における森林保全の在り方」
「違法伐採の排除への取り組み」
「昆虫食に関する研究」
【研究キーワード】政治生態学、東南アジア地域研究、環境政策、村落開発、自然資源管理、違法伐採、エコラベリング、里山管理、生物多様性保全、開発と貧困
【研究室ホームページ】九州大学熱帯農学研究センター自然資源管理学研究室 http://hyakulab.com/
准教授 尾﨑 彰則 Akinori OZAKI
【専門】環境水理・水質学
【近年の研究】熱帯・亜熱帯地域の湖沼,貯水池,水産養殖池などの閉鎖性水域を対象として,水域内流体現象と水質変化・水産病害・水質汚濁の関係解明に関わる研究を行っています.特に,タイ・ベトナム・バングラデシュにおける水環境変動の現地観測・サンプリングを行い,以下の3つを主なテーマとして研究に取り組んでいます。
「熱帯塩水養殖池における水域蓄熱現象のプロセス・メカニズム解明と水産病害の実態把握に関する研究」
「東南アジア・南アジア地域の地表水重金属汚染と影響の実態把握」
「画像解析による閉鎖性水域アオコ発生現象の可視化・定量化」
【研究キーワード】閉鎖性水域,塩水・汽水養殖池,密度流,熱塩対流,水産病害,農地環境・農業用排水重金属汚染,水面画像解析,水面画像による流体現象定量化
【研究業績情報】https://hyoka.ofc.kyushu-u.ac.jp/search/details/K003776/index.html